シルバー・トレイン

海外版ポケモンカード
ハロウィンとは何にも関係ない話。

左右

記憶力がいい、と言われることがちょくちょくある。

自分ではあまりそう思っていない。
得意分野がものすごく偏っているからだ。
現代文の成績はとてもいいが、物理はからきし。そんなタイプを「成績がいい」とひとくくりにするのはどうなのだろう。みたいな話。

前後関係など流れのあるものはよく覚えられる。
これは子供のころからそうで、一度読んだマンガ、観たアニメなど、台詞がすぐに脳裏に刻まれる。
今もその傾向は変わっておらず、短い中で展開のあるものはたぶん最も得意なため、コントや漫才のやりとりなんかをすぐに記憶してしまう。
これがいいこと、というか、役立つことなのかどうかは、怪しい。あ、でも、歌の歌詞とかもわりに覚えるほうだな。

覚えられないのは、記号的なもの、数字の羅列など。
だからIDナンバーとか、電話番号とか、何番目の交差点を曲がるとか、そういうのはとても苦手だ。
誕生日とか年齢も覚えられない。さすがに同級生はわかるけれど、3つ以上年が離れるともうよくわからない。

生活するうえで役に立ちそうなのは記号的な記憶力だろうなと思う。
あらゆるサイトやアプリのID、パスワードを記録した隠しメモ帳がスマホに入っているが、スマホを失くしたら本当に色々詰みそう。

有無

ところが、忘れ物や失くしものの類も結構多い。
スマホを失くしたことはたぶんないが、忘れてきたことは10回以上ある。

財布を始めて忘れてきたのは小学2年生の時(こういう数字は覚えている)で、ポケモンスタンプラリーをやっていた際の話だ。
単独で参加したポケモンスタンプラリーは、JR東日本、たしか山手線と埼京線京浜東北線あたりだったかな、の30駅ほどにポケモンのスタンプが設置されていて、それを図鑑よろしく台紙に集めていくというものだった。
わりに放任主義というか、「参加したいならご自由にどうぞ」というタイプの親だったが、それでもさすがに「○○時になったら一回家に電話しなさい」という最低限の心配はしていた。

どこかの駅のホームから公衆電話にお金を入れて家に電話し、そのまま電車に乗った。
財布がないのに気づいたのは数駅移動してからで、あわててもう一度家に電話して指示を仰ごうと思ったが、家に電話するお金を持っていない。
テンパったぼくは電車から降り、駅員さんに事情を説明した。駅員さんはぼくが電話した駅に確認してくれた。
泣いてはいないがとても慌てているぼくに駅員さんは「ひとりでスタンプラリーに参加してるの?」「すごいねえ」などと声をかけて、緊張をほぐしてくれた。

公衆電話の下にはタウンページ(電話帳である)があって、そこに財布があった、と伝えられた。

ぼくは駅員さんに礼を言って、もといた駅に引き返し、財布を奪還した。

似たようなエピソードは多々あるが、要するに、ものをどこかに置いたまま忘れてしまうことがとても多い。
あと、幼少期のぼくが親からかなり自由を与えられていた、っていう面で似たようなエピソードだと、初の海外旅行は家族のだれも同行せず一人でツアーに参加した。小4、グアム。
これについてはどこかで書いた気がするが、書いていない気もする。まあ、今回はいいか。

長短

物忘れが激しい、という言い方がある。

どちらかというと、ぼくは覚えたことはあんまり忘れないし、数字や記号などは忘れるのではなく初めから覚えていない感覚がある。

「では後程かけなおします。電話番号は」みたいなやり取りになった際に、言われた番号を「4329-7632、4329-7632」と繰り返し続けていても、誰かに声をかけられた瞬間全部消えてしまう。なんなら、口の中でもごもごと反芻している間にメモ帳に書き留めようと、ペンを探すその反動で数字が一つ消えてしまったりする。

注意力散漫(さんまんを最初に変換で「参〇〇〇〇」って出したぞこのPC。数字を表現するにしてもその表記じゃないだろ一発目は)ともよく言われる。
まあ、そうなんだろうな、とも思う。
大人になった今は多少は落ち着いたのかもしれないが、小学生のころの通信簿には「人の話をよく聞きましょう」などと書かれていた。

聞いているつもりなんだけれど。
興味のないことについて、子供のぼくには全部が記号に聞こえていたんだろうなと思う。

そんな奴でした。そんな奴です。

今昔

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