カクヨムはじめました

原稿用紙
カクヨムで小説の連載を始めた。

いつでも逃げられる

ここ数日精神的にしんどく、働いていると気持ちが上の空になってまったく集中していない時間がある。

が、逆に、仕事に集中して一時的にしんどさを気持ちのどこかに押しやっていたりもする。

家に帰り、ぼうっとしているとそのしんどさに押し潰されそうになるので、何かに集中していた方がいいのかもしれないと思って、文章を書いている。
根本的には何も解決していない。けれど、逃避場所としての創作活動(というほど大層なものではないかもしれないが)は多少背筋をしゃんとさせてくれる、気がする。あくまで、気がするだけだ。

まあ、そんな話は置いておいて、小説を書いている。アカウントはこれ。

吉沢春(@ggssssmm) - カクヨム

エアジョーダン1の抽選も外れた。しんど。

恥ずかしい話

色々なSNSのIDをgssmboyで統一してきたが、カクヨムでは途中で「こんなもの人に読ませられるレベルではない」と我に返ったときを危惧して、いつでも逃げ出せるようにちょっと違うアカウントにした。
また名前はハルとカタカナ2文字では作者っぽくなかったので、ツイッターでぼくっぽい苗字を教えてください、と訊いてみたところ挙がった吉沢を採用させていただいて、吉沢春と名乗っている。

ブログというツールはそこそこ長い期間続けていて、自分の書いた文章を世に出す経験は少なくない。
けれど、フィクションを作り上げるというのは、まったく違ったものだ。

20歳くらいの頃、夢見がちだったぼくは、ミュージシャンになれなければ小説家になりたいと思っていた。ミステリ作家に。
何かを作るのは好きだった。
音楽は作り方が分かっていたし、自分で曲を書き、ステージで演奏していた。しかし小説は難しかった。
一概に比較するものではないのだけれど。

例えば音楽であれば、とりわけロックであれば、極端な話コードを3つ4つ(なんならひとつでも)知っていたらなんとなく曲ができる。
その曲にボリュームを持たせるのであれば、Bメロで別の展開、Cメロでもっと別の展開、なんて感じになったりする。しかし、クラシックなスタイルのロックはそこまで複雑ではない。ラモーンズあたりを聴けばよくわかる。

しかし、小説はそうもいかない。
もちろん色々なスタイルがあるけれど、ギター1本と鼻歌でひとつの曲を完成させるほどの気軽さはない。特にミステリは、文章力とさらにそのアイディアの面白さを兼ね備えている必要がある。

書きたい、と思っていたけれど、書けなかった。
一冊の本になるようなボリュームのあるものを、頭からしっぽまで書ききることができなかった。

原稿用紙にして数枚程度の短編はいくつか書けたので、友達に読ませた。
当然自分でも読んだ。面白くなかった。雰囲気ばかり意識していて、内容が激弱だった。
小手先で書いている感じがみちみちていた。

結局、読者でいるほうが向いている(向いているも何もないか)と思って、書くのをやめた。

恥ずかしいを超えた話

何度か、そのあとも、書いてみようと思ったことはある。

ただ、ぶっちゃけ、webで発表される小説を全般的になめていた。
いわゆるケータイ小説のような、そもそも日本語さえおぼつかないユーザーが勢いだけで書いたものがあふれているのではないか、と。
もしくは、「○○が○○な件。」とか「○○に転生したら○○だった!?」みたいなライトノベルばかりで、一般的な小説(ライトノベルではない小説全般の呼び方が分からない)は需要がないのではないか、と。

それに、環境を憂う前に、何度か書こうとして挫折しているわけで、ぼく自身の能力もどうなのかというところ。

でも、そんなごちゃごちゃを「書いてみよう」が超えてくる瞬間が来て、今に至っている。
小説を投稿するサイトはいろいろとあるが、カクヨムを選んだ理由は特にない。
なので、他のサイトとの毛色の差などが分からない。まあ、こういうのは指運というか、そんなものだ。

ライトノベル系作品(読んでいないので、正確にはわからない)がやっぱり多いかな、とは思った。
それはどこのサイトでもそうなのかも。まあ、カクヨムを選んだので当分はこれで頑張ってみるつもりだ。

カクヨムに入ってはカクヨムに従え

カクヨムに好まれる書き方、というのはあるっぽい。
まだサイト自体の使い方が不慣れでいっぱいいっぱいな感じではあるのだが。

まず行間を空けること。

「そうだな。俺から言い出したことだし。じゃあ、ちょっと見てて」



 やる気がなさそうに水原が言う。小学校低学年くらいの男の子がふたり、サッカーボールを持って公園に入ってくるのが見えた。水原の視線は彼らに向けられている。



「何? 何するつもり?」


吉沢春『幽霊は明日を歌わない』より抜粋

台詞と地の文の間にスペースを入れて書いている。
このブログでもやっているように、適当な位置に余白を設けている。

紙媒体の縦書きの文章であれば、こんな風にいちいち空白を設けることなどない。しかし、横書きの状態でスマホで読むユーザーが多いweb小説においては、適度に余白を設けながら書かないと読む気を削ぐみたいだ。

原稿用紙に書いているイメージでなるべくやりたかったけれど、仕方がない。
これは郷に入っては郷に従え、読まれなければ存在していないのと同じだから、ユーザビリティを考えることにする。

内容自体が変わるわけではないから、きっと、自分の慣れの問題だ。

あとは、1話ぶんのエピソードの尺か。
これはセオリーがよくわからない。ブログを書くときはだいたいひとつのエントリにつき1500~3000字といったところ。
あまりに長いと飽きるし、あまりに短いと描写が薄くなる。
第1話を何も意識せずに書いた際に2000字弱だったので、それくらいのボリュームになるよう意識して揃えていこうかな。

あとは、積極的に人の文章を読もうと思う。

感謝

飽きずに逃げずに続けられるだろうか。
とりあえず『幽霊は明日を歌わない』を書ききるところまではやってみるつもり。

読んでくださった方は、よかったら、本当によかったら、何らかの反応をいただけるとありがたいです。
面白くなかったら面白くなかった、でもいいので。

もう読んでくれた方には、ありがとう。
っていうかこのブログを読んでくださっている時点でありがとうだし、小説も読んで、感想も言え、なんておこがましいな。
暇つぶしの足しになったら嬉しいです。